福岡の真鍋さんが2度の任意整理を経験して
- 2017年4月 5日 17:39
- ブラックになる
- 押忍
福岡在住の真鍋さんが任意整理について、実際に体験した内容を元にお話しをしてくれました。
恥ずかしい話ですが、私はこれまで2度任意整理を行っています。
2度の任意整理の状況について
2回とも状況が違うので、それぞれどのような経緯で行っていったのかを説明します。
■1回目に任意整理
- 借入状況
- 4社、200万円
- 借入期間
- 3年以上
- 相談先
- 弁護士
- 費用
- \100,000
和解後の返済について
- 返済総額
- \1,000,000
- 月の返済金額
- \28,000
- 返済期間
- 3年(36回)
■2回目に任意整理
- 借入状況
- 1社、100万円
- 借入期間
- 1年半
- 相談先
- 司法書士
- 費用
- \43,200
和解後の返済について
- 返済総額
- \1,000,000
- 月の返済金額
- \13,000
- 返済期間
- 6年5か月(77回)
任意整理のメリット
借入金額や期間、相談先が異なりますが、共通しているのは
- 「手続きを開始した時点で返済がストップされる」
- 「将来利息のカットができる」
- 「返済可能金額に応じた返済期間の設定ができる」
- 「誰にも知られずに手続きが可能」
という点です。
現行の法定利息でも、100万円の借入がある場合
- 月の支払い
- \30,000
- 利息
- \15,000
と、返済額の半分が利息で取られてしまいます。
この利息分を払わなくて良い、というだけでも大きなメリットだと思います。
1回目と2回目で借入金額が異なるのに、返済総額が同じなのは以下の理由があります。
1回目は
- 借入期間が長い
- いわゆるグレーゾーン金利の時代だった
2回目は
- 借入期間が短い
- 利息が利息制限法の範囲内だった
という点が大きく異なります。
1回目は利息を多く払っていた期間があり、その分を差し引いて本来の利息で再計算した結果の金額です。
2回目は差し引く分がなかったため、借金額がそのまま返済額となりました。
そのため、グレーゾーン金利が廃止された2010年6月以降に借入を開始した人は、任意整理を行っても借金自体の減額が行われる可能性は低いと思います。
しかし、任意整理の最大のメリットは「将来利息のカット」にあります。月々の返済から利息がなくなるだけで完済までの道がぐっと近づきます。
任意整理の手続き方法
では、実際にどのようにして手続きを行ったかを記載していきます。
①弁護士の場合
弁護士に相談する場合は弁護士事務所に借金についての相談をしに行きます。
この際、「初回相談料無料」というところであれば費用は一切かかりません。
また、任意整理は手続きが簡単であることから、無料相談の流れで本契約まで行くことが可能です。
嘘を言わない
この相談時に重要なのが、
「嘘をつかない」
という事です。
5社に借金があるのに4社だけ、等と言って手続きを進めて和解交渉の時点でその事実が発覚した場合、最悪契約自体が無効になってしまうことがあります。
(虚偽が発覚し、和解交渉が行われなかったとしても着手金の支払いは行わなければならない。)
必ず正直にすべての借金を申告してください。
弁護士費用
着手金として、事務所にもよりますが業者1社あたり\25,000~程度の金額がかかります。
私の場合は4社で10万円程でした。
ここで、返済ができなくて相談しに来ているのにそんな金額払えない、と思う方がいると思います。
しかしこの着手金は分割払いが可能です。しかも、着手金の支払いが終わるまで業者への支払いはストップされるため、無理なく支払いを行うことができます。
基本的に着手金は3か月以内に支払う必要があります。が、支払い可能金額を考慮してもらう事も可能です。(月に3万円までしか払えない⇒3万円×3か月+1万円×1か月の計4か月で支払い)
相談が終わり、契約手続きを行ったらその時点で一旦借金の返済はストップします。(これ以降業者と連絡を取ることを禁止されます。)
着手金の支払方法や回数、支払い開始時期(大体翌月から)を決めたらその日は終わりです。
和解交渉
その後、こちらの提示した支払い可能金額に応じて和解交渉が行われます。こちらは分割した着手金を毎月指定の口座に振り込むだけです。着手金の振り込みが完了し、和解交渉が完了すると和解書と返済計画書が届きます。(家族に知られたくない、という人のために郵送か直接取りに来るか、が選べます。)
あとはその返済計画書に基づいて返済を行っていくだけです。
②司法書士の場合
基本的には弁護士に対応を依頼した場合と同じです。
異なる点としては1社あたりの金額が弁護士に比べると若干高いくらいです。
手続きなどで事務所に行くのは
- 初回の相談
- 契約
- 和解書、返済計画書の受け取り(郵送であれば不要)
だけです。
相談・契約を当日に行うのがほとんどだと思うので実質1回だけで済ませることも可能です。
任意整理に不向きな人
任意整理は手続きが簡単で即日完了できる、家族に知られる心配がない、という大きなメリットがあります。
しかし、状況によっては任意整理に向かない人もいます。
- 借金が多すぎる
- ⇒任意整理は利息制限法を超過した利率での取引がない限り、大幅な減額が認められないため。
- 借金が少なすぎる
- ⇒カットされる利息が微々たるものになり、メリットがあまりない。
- 収入がない、少ない
- ⇒残った金額を払い続けていかなければならないため、返済能力がない、と判断されると任意整理自体が認められない可能性がある。
これらの状況を判断して自分に合った整理方法を探すのが重要だと思います。
任意整理するきっかけ
私が任意整理をやろうと思ったきっかけは、小遣いの範囲内で済んでいた返済額がその限度を超えてしまい、どうしようもなくなったからでした。
当然妻には借金の事実を伝えておらず、ばれずにやりくりするのは限界でした。そこで最初にとった行動は身近な人に借金をする、という事でした。
先輩に相談
今考えるととんでもない、と思える行動ですが結果的にこの行動が吉と出ました。会社の先輩に借金の相談を持ち掛けたのですが、そんな簡単に貸してくれるわけもありません。
理由を聞かれしょうがなく事実を伝えると、とある弁護士事務所を紹介されました。
「そんな状態いつまでも続けられるわけないんだから一旦きれいな体になれよ。」
と言われ、恥ずかしい気持ちと安堵した気持ちで涙が出ました。
法的に認められている権利
それから自分でもその弁護士事務所について調べ、実績と信頼に問題なさそうだと思い相談に行きました。
最初は馬鹿にされるんじゃないか、とか、恥ずかしい、という気持ちでいっぱいでしたが親身になって話を聞いてくれました。
「返す意思があるのなら任意整理は立派な権利なんだから恥ずかしがることはない」
といわれ、救われました。
それまで毎日のようにおびえていた督促の電話もぱったりと止み、仕事にも集中することができました。CMでもやっていましたが、借金の事で頭が一杯になっている人はすぐにでも相談に行くべきです。
特に家族がある人は取り返しのつかないことになっては遅いです。任意整理は法的に認められている権利なので恥ずかしがることはありません。
難しい手続きや面倒なやり取りもありません。
悩むよりまず相談してみてください。